5月5日「薬の日」の由来と歴史、薬剤師になるにはどんな方法があるの?
2019/11/13
お薬は病気の人や様々な症状に困っている人を助けてくれる大切なものです。
お薬で救われた人は世界中に数えきれないくらいいます。
病院だけでなく、街の中のドラッグストアなど、お薬は誰の手にも入る身近な商品となっています。
使い方さえ正しく守れば人のためになるものです。
毎日の仕事としてお薬を扱っている人といえば、薬剤師さんです。
薬剤師になりたいと思ったときにどういう方法があるのでしょうか?
今回は「薬の日」の由来と歴史、薬剤師になるための方法についてお話しします。
薬について
私は小さい頃、とても泣き虫でした。
そんな私がよく親から飲まされていたお薬がありました。
「かんの虫」のお薬で、金色の粒が入っていました。
今思えば「ひやきおーがん」というお薬だったように思います。
よほどわがままで泣き虫だったのか、夜泣きが激しかったのでしょうね?
記憶に残るくらい何度も飲んでいたということですから・・・
みなさんはお薬の想い出はありますか?
余談ですが、妹は粉薬がのめず、オブラートに包んで飲まされていましたが、それでもダメだったようです。
粒のお薬を飲み込めないという子供もいるでしょう。
お薬には何かしらの物語がありますね。
「薬の日」の由来と歴史
1987年(昭和62年)の5月5日に「全国薬品小売商業組合連合会」が制定しました。
歴史的にはとても古く、1000年以上昔の虎児に由来します。
611年5月5日、推古天皇が百官を率いて、奈良県の兎田野(うだの)で鹿茸(ろくじょう・鹿の若い角)と薬草を採取する薬狩りを行いました。
その後、薬狩りは恒例行事となってこの日を「薬日(くすりび)」としたという内容が日本書記に記されています。
この行事が由来となっているようです。
薬剤師という仕事
薬といえば、薬剤師さん。
病院の処方箋を渡すとササッと用意して薬を準備してくれ、説明をしてくれます。
知識もあり、恰好いいですね。
とても頭のいいイメージがあります。
私が利用しているかかりつけの病院に併設している薬局の薬剤師さんは必ず季節的な挨拶と体調を気遣う言葉をかけてからお薬を渡してくださいます。
お薬という無機質な商品が温かく感じられる心遣いです。
仕事内容
同じ、薬剤師という免許を持っていても、働く場所(就職する場所)によって仕事の内容も変わってきます。
病院や診療所で働く場合
様々なお薬の種類の管理や調剤業務(お薬の量や種類を処方箋に沿って用意する)お薬の飲み方や注意点などを患者さんにお伝えする服薬指導、薬歴管理に加えて、病棟での薬に関する業務や、注射や検査などに使われるお薬などに関する仕事もあります。
直接患者さんと関わることも多くなる職場です。
患者さんだけでなく、医師や看護師などの医療従事者との連携も必要になってきます。
勤務時間が長くなったり不定期になる可能性もありますが、やりがいのある職場かもしれません。
職場によっては、勤務時間が規則正しいところもあると思います。
薬歴管理とは?
過去にどういう薬を処方されたか、投与されたかを記録しておくことで、似たような薬が重なったり、アレルギーや副作用に関するリスクなどをさけるよう管理します。
調剤薬局で働く場合
処方箋を出してお薬を用意してもらう薬局でのお仕事です。
病院の横にある薬局などが多いかもしれませんが、別の病院から出されたものも扱うので、薬剤管理や調剤業務、服薬指導などが主なお仕事です。
また、薬全般に関する相談にものってくれます。
私がお世話になっているかかりつけの病院ではジェネリック希望かどうかを必ず訊いてくださいます。
私は少しでも安いほうがいいので大体ジェネリック薬品でお願いすることが多いです。
ジェネリックとは?
新薬(先発医薬品)の特許が切れた後に販売される新薬と同じ有効成分で同じ効き目の価格の安いお薬のことでジェネリック医薬品(後発医薬品)と呼ばれます。
製薬会社で働く場合
お薬の研究の仕事が主ですが、それ以外にも自社製品の薬を病院などの医療機関に情報を提供したりすることもあります。
ドラッグストアで働く場合
市販のお薬を扱うお仕事です。
薬を求めて来店された方を患者さんというよりもお客さんとして接客する意識も必要ですし、お客さんのタイプ、年齢、求める内容も様々なので、とくにコミュニケーション能力が求められます。
薬剤師としての仕事以外にも、品出しや在庫管理、レジ打ちなどの店員としての仕事もあります。
大学や研究機関で働く場合
やはり一番大きな仕事内容としては新しいお薬の開発に携わることでしょうか。
開発中のお薬にはその効き目を調べたり、テストしたり、検証や確認などの仕事があります。
行政機関や衛生施設などで働く場合
行政機関で働く場合には公務員となるため、公務員試験に合格する必要があります。
保健所での集団検診や献血の推進活動、食中毒や伝染病などの対応、医薬品の管理にあたります。
国の研究機関や薬を認可する厚生労働省などでの仕事もありますが、採用人数は少なく、かなりの難関です。
麻薬検査官も薬剤師が担っています。
薬剤師になるためには?
薬剤師になるためには専門知識を学ぶために学校に通って、国家試験を受けて合格しなくてはなりません。
大学に薬学系の学科があるところを目指します。
国立、公立、私立合わせて74校あります。
6年過程で必要な学問を学びます。
そしてその過程を卒業した人か卒業見込みの人だけに「薬剤師国家試験」の受験資格が与えられます。
かつては4年だった薬学部が平成18年4月の入学から6年制の課程を終える必要が出てきました。
資格をとるまでの費用
大学に入るだけでもお金がかかります。
その上、薬学部ですと6年も通うことになります。
費用も通常の大学生よりもかかると思ったほうがいいです。
国公立大学の場合、入学金およそ28万円、授業料が年間およそ53万円です。
6年間でおよそ350万円くらいかかります。
私立大学の場合、入学金およそ40万円、授業料が年間およそ134万円です。
6年間の学費は全部で1200万円を超えることもあります。
うーん、この場合は親の負担と覚悟が必要な額ですね。
何気なく接している薬剤師さんは色々な難関や試験を突破して働いていらっしゃったのですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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