3月3日は耳の日、由来と歴史、「耳にたこができる」「耳をそろえる」という言葉の意味
2019/11/13
3月3日はどうしてもひな祭りに話題をもっていかれて、あまり思い出されることが少ないのですが、この日は「耳の日」です。
私なんか、3月3日になって初めて気にしてあげるくらいの関心のなさでした。
子供の頃、なぜか中耳炎にかかりやすかった私はかかりつけの耳鼻咽喉科がありました。
子供心に、耳の痛さって歯の痛みの次くらいに我慢できなくて、消毒の度に耳の中を触られると痛くて痛くて通うのが大嫌いだったことを覚えています。
自分の耳って、普段、自分では見えないし、せいぜい耳掃除をしてあげるくらいで気にかけてあげたり、お手入れしてあげることは少ないですよね。
今回は「耳の日」にちなんで、その由来と耳をつかった決まり文句についてお話ししたいと思います。
耳の日とは
1955年に日本聴覚医学会が創立して、1956年に社団法人日本耳鼻咽喉科学会が制定した杵日です。
毎年3月3日(ミ、ミ)という語呂合わせからこの日になりました。
由来について
「3」という数字が耳の形に似ていることや、電話の発明者グラハム・ベルの誕生日であったことも由来の一部です。
何をする日?
この記念日には、難聴と言語障害をもつ人の悩みを少しでも解決したいという社会福祉への願いが込められています。
日本耳鼻咽喉科学会の提案によって、制定されました。
この日には、各都道府県ごとに難聴の悩みを持つ人たちからの相談を始め、一般の人々も耳の病気のことや、耳の健康を考える日として様々なイベントや活動が行われています。
「耳」を使った決まり文句
耳という語句を使った言葉は数多くあります。
その中で、
「耳にたこができる」
「耳をそろえる」
の2つの言葉について、意味と使われ方について見てみましょう。
「耳に胼胝(たこ)ができる」とは?
何度も同じことを繰り返してきかされると、
「耳にたこができるほど聞いたよ」などと表現します。
耳にたこができるとはどういうたとえなのでしょうか?
この場合の「たこ」とは海の生き物の蛸(たこ)ではなく、お正月などに空を飛んでいる凧(たこ)でもありません。
このたこという意味は皮膚の一部分が角質化して厚くなったもののことです。
皮膚の一定の部分に摩擦や圧迫などの力がかけられることでできます。
文字を書くときにえんぴつやペンなどを長時間持っていると指にできるのはおなじみの「ペンだこ」ですね。
この「たこ」という感じは「胼胝」と書きます。
何度も同じ話を聞かされて、耳に摩擦を繰り返しているように感じ、たこができるということです。
例えば、一度指にたこができることで、その後に摩擦や圧迫を感じたとしても、それほど痛みを感じなくなります。
よくお説教されたりお小言をもらったりする場合、最初は心が痛かったり、反省の気持ちが芽生えてくるものですが、何度も繰り返されるうちに何とも思わなくなり、反省の気持ちすら浮かばなくなってくるのです。
結果として、「耳にたこができる」ほどお説教すると相手はやる気を起こしたり、反省することよりも、それらの注意を受け流すくらいふてぶてしくなる確立の方が高いということですね。
耳に胼胝ができるほど聞く話というのは、良い話やためになる話よりも、どちらかというとうんざりする内容のことが多いかもしれませんね。
「耳をそろえる」とは?
耳を揃えるの耳というのは、昔のお金である大判や小判のへりのことを言いました。
それが転じてお金の枚数のことになりました。
ですので、枚数をそろえる→不足なくお金をそろえる→お金をきちんと用意するという意味なのです。
よくテレビドラマで、借金取りが、
「耳を揃えて借金を支払ってもらおう」
と口にするシーンがあったりしますが、これは、紙幣をきちんとそろえるという意味ではなく、金額を不足なく用意するという意味なのです。
耳の日は常日頃お世話になっている耳を大切にする日でもあり、耳の不自由な方が困っていたら手助けするという意識を持つ日でもあります。
いつも以上に耳に思いを馳せて過ごす日にしたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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