3月10日は砂糖の日、由来と歴史、砂糖の種類について
2019/11/13
甘い、甘いお砂糖、料理やお菓子作りには欠かせない調味料の一つです。
摂り過ぎは身体にもよくないかな?
太ってしまうよね?
なんて思っていても、ついつい「甘い物は別腹」という都合のいい解釈のもと食が進んでしまう魅力あふれる味ですよね。
今回は「砂糖の日」の由来と、砂糖に関する歴史やその種類についてお話しします。
砂糖について
砂糖は調味料の「さ・し・す・せ・そ」にも登場するくらいですから、古くから存在するものだったのだろうなと思います。
塩は調味料の中でも生きていくのに必要な物ですよね。
では、砂糖の位置づけはどうなんでしょう?
私はぜいたく品の一種ではないかと思います。
なくても困らないけどあると嬉しくなる、食生活に幅が広がるものだと思います。
砂糖の歴史は?
砂糖の歴史は古く、世界各地の情報を調べると紀元前の時代から存在したという伝説があるくらいです。
日本での歴史では、754年に中国の僧侶である鑑真(がんじん)が日本に来る際に砂糖を持ってきたのが始まりだそうです。
756年にはサトウキビから造られた砂糖の記録が残されています。
このサトウキビは江戸時代の徳川将軍である八代目の吉宗が栽培を奨励しました。
白砂糖が明治維新の開国によって、外国から入ってきたため、国内での製糖は奄美大島と沖縄県の黒砂糖だけになりました。
1879年に北海道で最初のテンサイ糖工場が作られました。
その後いくつもの戦争の影響を受けて、製糖工場が作られたり、逆に砂糖の供給が絶たれたりして需要の制限を受けた時代もあったようです。
昔は高価なぜいたく品であり、薬としても使われていましたが、現在は生活において必需品となり、食生活を豊かにしてくれています。
砂糖はどうやって作られるの?
砂糖は色々な植物の汁や種、葉っぱ、実、花、根の中に入っています。
その中でも特に多く含まれる植物が「サトウキビ」と「サトウダイコン」です。
- サトウキビ(主に沖縄県で作られている)
- サトウダイコン(主に北海道で作られている)「テンサイ」とも言う
(作り方)
遠心分離機にかけて植物の中の砂糖を振り分ける方法(白砂糖)
サトウキビから絞った汁を煮詰めて作る方法(黒砂糖)
「砂糖の日」の由来について
「サ(3)トウ(10)」の語呂合わせからこの日に制定されているのはわかりますね。
いつから制定されたのかはっきりしないのですが、この記念日の意味は、
「砂糖が本来持っている優れた栄養価を見直しましょう」
というものです。
日頃、摂り過ぎの弊害ばかり言われることが多いかもしれませんが、砂糖は即効性のある糖分で脳への大切な栄養分を補給してくれるとても優れたものなんです。
砂糖の良い面を認識して上手に生活に取り入れていきたいものですよね。
砂糖の種類
砂糖と一口に言っても作られる工程の違いや製法の違い、原料の違いなどでもいくつもの種類が存在します。
一般的によく耳にする砂糖の種類について見て見たいと思います。
上白糖
日本で使われる砂糖の7割を占めています。
日本ではよく使われる砂糖なのに、世界での使用率はそんなに高くありません。
製法としては、原料の植物を加熱して摂れたショ糖に対して、「転化糖」と呼ばれるものがまぶされているのが特徴です。
転化糖というのは、ショ糖を加糖やブドウ糖に加水分解したものです。
転化糖をまぶすと、水分が保たれ湿ったような感じになります。
黒砂糖
サトウキビの煮汁を煮詰めて作られる砂糖です。
白砂糖に比べてミネラルが豊富で甘さも濃厚です。
黒砂糖にも種類があり、
- 黒糖
- 加工黒糖
- テンサイ糖
の3種類です。
黒糖
サトウキビの煮汁を加熱して水分をとばして濃縮したものを固めてあります。
上白糖やグラニュー糖と同じように飲み物に入れたりして使えます。
コクがあり、独特の風味であることが特徴です。
和菓子などにも使われることがあります。
加工黒糖
黒糖を作る途中で、ショ糖や廃糖蜜を加えて成分を調整したものです。
黒砂糖や黒糖と呼べるのはサトウキビの煮汁を煮詰めて作ったものだけです。
ですので、ショ糖などの成分を混ぜたものは加工黒糖と呼びます。
テンサイ糖
甜菜を煮詰めて作ります。
サトウキビから造られる黒糖とは違ってオリゴ糖などがたくさん含まれています。
もともと黒糖はサトウキビから出来たものだけを指していましたが、北海道でも甜菜から黒糖を作ることに2006年に成功し、2010年から黒糖として分類されるようになったそうです。
サトウキビから造られた黒糖との違いは、サラサラした質感と癖が少ないことです。
料理やお菓子を作るのに利用されやすいです。
グラニュー糖
お菓子作りによく使われる、キラキラした宝石のような砂糖です。
砂糖の中ではもっとも純度の高いショ糖です。
ショ糖から最初に摂るのは、白ザラメ糖とグラニュー糖なのですが、このグラニュー糖の方がきめ細やかでサラサラしています。
味にも癖がなくて淡白です。
お菓子作りやコーヒーなどの飲料へ使うのが適しています。
粉砂糖
グラニュー糖をさらに細かく加工したものです。
きめ細かい粉状なのが特徴です。
シュークリームやケーキの上などにまぶしてありますよね。
口どけが良くて軽い食感です。
氷砂糖
ショ糖の結晶なのが氷砂糖です。
グラニュー糖か白ザラメ糖を一度溶かして液状にしてから再度結晶化させたものです。
結晶が大きくなったら分離機にかけて、乾かして作ります。
見た目の特徴は氷のようです。
果実酒を作る際によく使われますが、そのまま舐めたり、非常食としても役に立ちます。
角砂糖
グラニュー糖に糖液を加えてサイコロの形に成型したものです。
四角い形が一般的ですが、他の形のものもありコーヒーや紅茶などに入れて使われることが多いですね。
ザラメ
ショ糖を結晶化させた砂糖の一種です。
グラニュー糖や氷砂糖を作るときと同じで、糖液を再度結晶化させて作ります。
一つ一つの粒は1~3ミリぐらいで、とてもキラキラしている光沢のある結晶です。
砂糖としての純度も高く無色透明の透き通った色をしています。
砂糖は一般的には煮詰めると茶色い色になりますが、このザラメに関しては比較的高温でも透明な色のままのことが多くリキュールなどの原料として使われることが多いです。
昔から使われていると言えば、綿菓子やカルメ焼きなどがあります。
きび砂糖
サトウキビを原料とした砂糖で、精製途中の砂糖液を煮詰めて作っています。
上白糖やグラニュー糖のように特定の砂糖を指すというよりは、どちらかと言うと商品名に近いものです。
キビ砂糖のコクと風味は和食に相性がいいです。
煮物や煮魚に使うことで、素材の臭みも消すことができ、おいしく仕上げられます。
三温糖
三回加熱して作られることからこの名前がつけられました。
甜菜やサトウキビを煮詰めて、グラニュー糖などのショ糖を摂った後、残った糖蜜を煮詰めて作られます。
加熱の過程で色がカラメル色になり茶色になるのです。
グラニュー糖や上白糖に比べて、ショ糖の純度が低いので独特のコクが感じられると思います。
その特性を生かして使用される調理法は、煮物や煮豆などです。
私は三温糖は精製されている上白糖に比べて健康にいいと思い込んでいましたが、それは違っていました。
見た目の茶色い色が黒糖などと近いと思われているせいで、健康効果が大きいように思えるからです。
成分上のミネラルは上白糖とあまり変わりません。
砂糖の種類は思ったよりも多く、使う料理や用途によって使い分けていくことが上手に取り入れるコツだなと感じました。
摂り過ぎはよくないものの、食生活を豊かにする大切な調味料です。
この「砂糖の日」は、砂糖についてもう一度振り返り、おいしく笑顔あふれる食卓作りを目指していきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
気になったこと質問などありましたら、下のフォームからコメント頂ければ嬉しいです。
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