2月28日「ビスケットの日」の由来と歴史、クッキーとの違い
2019/12/21
ビスケットと聞くと、子供がよく食べる手軽に食べられるお菓子というイメージがあります。
「ビスケットの歌」でポケットを叩くとビスケットが増えるという歌詞に、魔法のポケットにあこがれていた子供のころ。
あれは、ビスケットの入っているポケットを叩けば中のビスケットが割れて数が増えるだけなんだよと夢のない友達の一言でむざんに打ち砕かれてしまいました。
ビスケットは小麦粉で作られているお菓子です。
では、同じ小麦粉で作られているクッキーはどこが違うのでしょうか?
今回は2月28日の「ビスケットの日」にちなんで、その由来とクッキーとの違いについてお話しします。
ビスケットとは
小麦粉を主な原料として焼いた洋菓子のことです。
外国では国によって、呼び名が違っています。
由来
1980年に社団法人ビスケット協会が制定した記念日として2月28日がビスケットの日になっています。
この制定の由来は「二度焼く」の意味で、2(に)ど8(や)くという語呂合わせもあると言われています。
最初は長崎で外国人に向けて作られていましたが、水戸藩がビスケットの保存にきくという特性に着目して水戸藩士の蘭方医が長崎県に留学しているときにオランダ人から造り方を習ってそれを水戸藩に送った日が2月28日だとされています。
この両方の説から2月28日を「ビスケットの日」と制定されました。
ビスケットって何語?
英語です。
一番もとになっている言葉はラテン語の「Biscoctum Panem(ビスコクトウム・パネル)」です。
意味は「2度焼かれたパン」というもので、保存食用に作られていた堅いパンのことでした。
水分を少なめにして保存がきくように作られているのが特徴です。
この言葉はフランス語のbiscuit(ビスキュイ)の語源にもなっています。
bisはラテン語の「2」を表していて、cuitはフランス語で「焼く」という意味です。
ビスケットとは、フランス語のbiscuit(ビスキュイ)から来ています。
ポルトガル語を通して日本に入ったもので、日本では「びすかうと」と呼ばれ、明治時代には当て字を使い「重焼麺包」と表現されました。
クッキーとの違いは?
ビスケットとクッキーを区別して考えているのは日本だけのようです。
実はビスケットもクッキーも同じ意味なのです。
しかしお菓子の業界では、糖分や油分が多めの手作り風のものをクッキーと
読んでもいいというルールがあるので別々に区別して使われることもあります。
イギリスではビスケットと呼びますが、フランスではビスキュイ、ドイツではビスキュイーとなどと呼ばれるようです。
アメリカではクッキーというようです。
アメリカでもビスケットという言葉はありますが、アメリカではビスケットは「やわらかい菓子パン」のことを指すようです。
私は、甘くてサクサクしていて柔らかめのものがクッキーで、堅くて歯ごたえがあり、甘さ控えめのものがビスケットだと勝手に思い込んでいました。
ビスケットには種類があるの?
ビスケットにはハードビスケットとソフトビスケットがあります。
ハードビスケットとは
中力粉を使って、砂糖や油を控えで、水分を多めにして練られらた腰の強い生地を薄く焼いたものをハードビスケットと言います。
焼いたものを割ってみたときに、平均的できめの細かい組織が見られます。
表面に小さな穴が開いているのが特徴です。
ソフトビスケットとは
薄力粉を使い、砂糖や脂肪を多く水分を少なめにして短時間で練って焼き上げたものです。
柔らかくサクサクした歯ざわりで、クッキーと呼ばれるものもこちらに入ります。
その他にも
フランスではビスキュイの一種としてサブレーと呼ばれるものもあります。
これはビスケットやクッキーに比べてバターやショートニングの量が多くて、さっくりした食感の物の事を言います。
クラッカーもビスケットの一種でほとんど糖分を含みません。
広い意味ではラスクや乾パンもビスケットの仲間になります。
ビスケットが出てくる歌について
保育園か小学校か忘れましたが、小さい頃に聞いた「ビスケットの歌」について調べてみました。
歌の題名
題名は「ふしぎなポケット」と言います。
歌のジャンルは童謡になります。
作詞
まど・みちおさんです。
作曲
渡辺茂さんです。
歌詞
●ポケットのなかには ビスケットがひとつ
ポケットをたたくと ビスケットはふたつ●
▲もひとつたたくと ビスケットはみっつ
たたいてみるたび ビスケットはふえる▲
■そんな不思議な ポケットがほしい
そんな不思議な ポケットがほしい■
●~● くり返し
▲~▲ くり返し
■~■ くり返し
意味
ビスケットを入れたポケットを軽くたたくことによって、同じビスケットが1枚増えている。
もう一回たたくと、また1枚増えているという内容です。
だからこそ不思議なポケットなのですし、子供が欲しがるポケットだということです。
叩けばもとのビスケットが割れて2つになったり3つになったりしたわけではないのです。
子供に聴かせる歌です。
やはり夢のある歌でした。
と、同時にホッとしました。
割れたから増えたのだという考え方は大人の現実的過ぎる考えですね。
子供のように純粋な気持ちで歌うことが必要ですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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