2月22日「忍者の日」の由来と歴史、日本各地で楽しめる忍者のテーマパーク
2019/12/21
小太刀や手裏剣を使い、黒装束に身を包んだ格好で、抜き足、差し足、忍び足と、音もたてずに素早く動くというような人間なのに、人間離れした存在。
それが私の忍者に対するイメージです。
子供のころは、テレビで、たくさんの忍者アニメや、時代劇の中に出てくる忍者を見ていました。
今でも、アニメを始め、戦隊ものの中にも忍者が出てくるなど、ちょっと派手なヒーロー的な存在で受け止めている子供たちも多いはずです。
忍者といえば、伊賀と甲賀の対立と言われたり、数々の戦術で戦うといったイメージが頭から離れません。
本当に忍者というものはいたのでしょうか?
また、その由来はどういうものでしょうか?
今回は、忍者の由来と、それを記念日としたいきさつ、また国内で喜ばれる忍者に関するテーマパークなどについてお話しします。
忍者とは
忍者とは、日本の歴史の中で戦いなどの裏舞台で活躍していた集団のことを指します。
何をする人なのかと言いますと、破壊工作・暗殺・諜報・偵察などを行う人で、現代のスパイのような感じでしょうか?
諜報(ちょうほう)とは?
相手の情勢などを秘密に探って知らせる活動。
その伝えられた方向内容のこと
忍術という不思議な力を使って、暗殺を行ったり、諜報に従事したりする
という印象があるが、実際の活動は、情報を収集したり、連絡役になったり、何かの破壊工作などを行う地味な作業がほとんどで、戦ったりするような行動は行っていなかったようです。
忍者というのは、町や農村に活動拠点を置かず、山地などに住む一族の生業(なりわい)であったとされます。
※生業(なりわい)とは?
生計を立てるための稼業であったり職業であったりする
由来について
忍者の元祖とされている人物に、聖徳太子の配下として働いていた「大伴細人(おおとものほそひと)」がいます。
しかし、本格的に歴史上に登場してくるのは、やはり戦国時代でしょうか?
戦国大名たちは、自分の領土を広げるために忍者を育成し、訓練し、各国の情報を集めさせたと言われています。
忍者として知られている服部半蔵について
有名どころでは、徳川家康に仕えたとされている「服部半蔵(はっとりはんぞう)」ではないでしょうか?
しかし、この服部半蔵は忍者というわけではなく、伊賀流忍者を統率していた武士だったそうです。
忍者だったのは、初代の服部半蔵だけで、二代目から十二代目までは忍者を束ねる首領だったようです。
徳川家に仕えることになったいきさつは次の通りです。
初代服部半蔵は、室町幕府の12代将軍である足利善晴に仕えた忍者でしたが、この頃は室町幕府は衰退の途をたどりつつある時期でした。
ある時、将軍に謁見するために、京を訪れた松平清康(徳川家康の祖父)に気に入られ、松平家の諜報活動につくことになりました。
それ以来服部家は徳川家の家臣であり続けたそうです。
戦国の世ですので、様々な戦いがあり、その戦いで手柄を立てた服部半蔵は武将として、伊賀忍者を統率する立場を任されるようになったとのこと。
また、歴史上有名な「本能寺の変」では、堺に滞在していた徳川家康を伊賀と甲賀の土豪らに警護させ三河へ脱出させるのに成功しました。
このことから伊賀同心、甲賀同心は徳川幕府に仕えるようになったと言われています。
忍者の日の由来について
「忍者の日」という記念日があります。
2月22日です。
これは、「ニン、ニン、ニン」という言葉の語呂合わせで考えられているようです。
制定されたのはかなり新しくて、2014年に申請され、翌年2015年からスタートしたようです。
滋賀県の甲賀市がもととなっています。
お隣の三重県伊賀市と併せて忍者の里として知られていることから始まったようです。
2月2日~2月22日の期間中全国各地で手裏剣投げや丸薬作りなどの体験イベントが開かれるようです。
全国各地でテーマパークなどがなくても、この期間には忍者の里と呼ばれる由来がある地域で、様々な催しがあるようで、子供はもちろんのこと、忍者に興味のある方のためにとてもワクワクする出来事になるのは間違いありませんね。
全国各地の「忍者」に関するテーマパーク
日本各地には「忍者」をテーマに取り上げたテーマパークがいくつか存在します。
もし、興味のある方はお近くの忍者テーマパークに出かけて、もっともっと本当の忍者の歴史やあるべき姿、または夢を求めて体験されてみてはどうでしょうか?
たくさんありますので、主な場所を取り上げてみました。
登別伊達時代村
北海道の登別市にあります。
一歩入ると江戸の街並み、とにかく広い敷地内で様々な忍者に関する楽しみ方を体験できるテーマパークです。
いくつかある劇場で、観劇を楽しんだり、吹き矢や輪投げなどで遊び、体験道場では、弓矢や手裏剣の体験もできます。
忍者や侍、お姫様や舞妓さんの衣装を着て記念撮影もできます。
一日中村内を着て歩ける貸衣装もたくさんそろっているので、この日ばかりは江戸時代にタイムスリップした気になって楽しみましょう。
忍者に関する歴史や刀の資料館もあり、展望台になる火の見櫓(ひのみやぐら)からの眺めも楽しいですよ。
食事場所や甘味処も何か所もあり、お土産売り場も豊富です。
日光江戸村
栃木県日光市にあります。
中に入れば江戸の街、町人やお侍さんも歩いています。
忍者による見事なパフォーマンスも間近で見られます。
手裏剣投げや弓矢の体験はもちろんのこと、芝居を見たり、衣装を着替えて変身したり、撮影したりと、楽しみ方は様々です。
江戸時代の職業体験もできます。
毎月季節の行事などに合わせてイベントも用意されていますので、行く前に問い合わせてみられてはどうでしょうか?
戸隠チビッ子忍者村
毎年4月下旬から11月下旬まで営業しています。
長野県の戸隠という北部の地域です。
自然を利用したアスレチックを使っての忍者修行もあり、小さい子供さんが楽しめる施設が揃っています。
手裏剣投げや吹き矢ももちろんありますし、5月には手裏剣投げの大会まであるそうです。
子供も大人も忍者服の貸し出しがあり、動きやすくアスレチックなどでも大活躍できます。
料金も子供用400円、大人用800円と良心的で、記念撮影にもいいですね。
戸隠流忍法資料館
敷地内にからくり屋敷や資料館、手裏剣道場などがあり、大人も子供も楽しめるようになっています。
戸隠の伝統的な生活品などを2000点展示してある「戸隠民族館」や忍者道具約500点、写真やパネルなど200点などを展示してある「戸隠流忍法資料館」など忍者のことを学べるようになっています。
「忍者からくり屋敷」では、階段・迷路などを通り抜けて様々なからくりを攻略して、脱出にチャレンジ。
「手裏剣道場」では5枚が的に命中すれば景品がもらえます。
1回7枚で200円です。
さあ、腕試しはいかがですか?
敷地内には30メートルもある吊り橋があって、景観もきれいです。
名前の通り、驚くような仕掛けのされている「ビックリ堂」飲み物やソフトアイスなどが頂ける「珈琲の館」、なかなか中の仕組みをみることができない水車小屋などもあり、とても充実した1日を送れるのではないでしょうか?
毎月22日は忍者の日にちなんだサービスデーだとか。
営業は冬期にはやっていないので、問い合わせてからおでかけくださいね。
川越歴史資料館(博物館)
埼玉県川越市にあります。
川越城や川越藩ゆかりの品が展示してある博物館です。
忍者が使う武器などの展示も多いため、歴史に興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか?
手裏剣やまきびしなどもあり、入館料が500円とお手頃価格ですね。
館内は記念撮影可能なので、興味ある歴史の物を撮影してみるのもいいかもしれません。
甲冑の展示もあり、見ごたえありそうです。
日蓮宗 妙立寺(みょうりゅうじ)(忍者寺)
石川県金沢市にあります。
お寺ですので、拝観料が必要になります。
予約制とのことですので、例え当日であってもお電話による問い合わせのうえお出かけくださいね。
未就学児の拝観は不可です。
小学生以上(小学生低学年の方は年齢を証明する保険証などが必要です。)で、定員制です。
テーマパークとは違って、本格的なカラクリが体験できるお寺なのです。
落とし穴や不思議な階段など、外観は2階建てなのに、中に入ると4階7層という奇妙な構造になっていて、カラクリだらけです。
本物のカラクリを体験したいのであれば、ぜひおすすめのお寺です。
甲賀の里 忍術村
滋賀県甲賀市にある忍術村は、様々な催しが盛りだくさんです。
連日開かれている忍者道場はもちろんですが、季節や毎年行われるイベントは規模も大きく参加者も多いようです。
イベントには、「全日本忍者選手権大会」や「忍者修行合宿」や「ミスくのいちオーディション」などもあります。
忍者体験ができる忍者道場や手裏剣道場の他に手作りの焼き物を体験できる手作り道場まであります。
完全なテーマパークというよりも自然を生かした作りになっていて、お食事も木立の中でゆっくり味わえるようにバーベキューなども用意されています。
甲賀流忍術屋敷
訪れた人が勝手に見学というわけでなく、ガイドが細やかな説明をしてくれます。
本物の忍術屋敷なので、テーマパーク的な要素は少ないかもしれません。
意外にわかりずらいのが小さなお子様はご遠慮くださいという趣旨です。
3歳以下では入れないようです。
事前に問い合わせてくださいね。
甲賀流忍術に関する資料や武器などの展示をはじめ、からくり体験、手裏剣投げ、忍者体験もできるようです。
伊勢安土桃山文化村
時代劇のテーマパークとして三重県伊勢市にあります。
忍者に関する劇場や体験道場はもちろんのこと、カラクリ迷路や鉄砲体験館などもあります。
お食事処も多数あり、館内はバス出回る程の広大な敷地になっています。
伊賀流忍者博物館
忍術の体験や資料館、からくり屋敷、忍者ステージなどもりだくさんのイベントがあります。
伊賀流の忍者について学び、遊び、体験できる博物館です。
手裏剣の選手権大会もあり、全国各地でも予選が行われるほどの規模です。
また、ここでしか手に入らない忍者グッズの販売もあり、忍具、忍者衣装だけでなく、おもちゃやTシャツなどもあります。
伊賀忍者修行の里 忍者の森
三重県名張市赤目町にあり、赤目四十八滝周辺は自然の豊富なところです。
この忍者の森では「忍者修行選手権大会」という大きな大会が毎年行われるようです。
事前の申し込みによって、丸一日、忍者として大人も子供も修行三昧の日になります。
午前午後の参加も、午前だけ、午後だけの参加も可能なようですので、親子で参加して楽しむというのもいいですね。
見事な滝やきれいな景観を楽しむ目的でも満足できる場所です。
紅葉の時期にはライトアップもあり、七色に変化するライトで彩られる自然が秋の夕暮れを再現していてとても幻想的です。
「忍者修行体験」は、忍びの道具を使った修行をはじめ、隠形術・登り術・飛び術・歩法・隠れ術・みずぐもの術・符牒の術などの修行を体験して伊賀流忍術の奥義を極め、秘伝の書を手に入れるというもの。
予約による受付となります。
滝に打たれる体験もできるようです。
二条陣屋
京都、二条城の城下にある「二条陣屋(にじょうじんや)」は忍者屋敷のような造りになっています。
二条城に赴く大名の宿泊場所となったため、安全のためのからくりがあちこちにされています。
今でも個人宅として使用されているので、見学できるのは屋敷の一部のみとなります。
外から見ると、普通の屋敷に見えますが、隠し部屋や落し階段などの工夫がされています。
ここは、とても古い建物で保存の観点からも見学の人数制限があるので、ガイドさんと一緒に邸内を見学することになります。
遅刻や邸内の撮影は禁止です。
子供がかくれんぼしたくなるような邸内だそうですよ。
東映太秦映画村
有名な時代劇御用達の撮影所を兼ねたテーマパークですね。
私は九州出身ですが、中学の修学旅行と、なんと新婚旅行でも訪れました。
敷地は広大で、あちこち、江戸の街並みが再現されています。
施設内にはお弁当の持ち込みもできます。
何といってもショーやイベントが多く、季節によって施設内では豊富なスケジュールが組まれています。
ファミリー向け、友達やカップル向け、修学旅行や遠足プランなどもりだくさんです。
修学旅行なども多いことからお土産も充実しています。
人力車に乗って記念撮影した記憶があります。
ヒーローや戦隊もののキャラクターショーや迷路、カラクリ忍者屋敷、忍者修行道場、お化け屋敷などもあります。
肥前夢街道
九州唯一の忍者テーマパークです。
佐賀県嬉野市にあります。
嬉野温泉は有名ですよね。
私は九州出身なのに、一度も行ったことがありません。
衣装を借りての記念撮影はもちろんですが、資料館や野外劇場、展望台もあります。
昔ながらの射的を楽しめます。
弓矢はちょっと・・・という人にはダーツもあり、ダーツはちょっと・・・という人には輪投げもあります。
また、佐賀県ならではの体験工房もあります。
佐賀県は焼き物の盛んな街です。
「夢工房」では、有田焼・伊万里焼・波佐見焼などの工房オリジナルの作品が買えます。
そして、有田焼の絵付け体験や、らく焼き体験ができます。
まとめ
2月22日の「忍者の日」にちなんで、お近くのイベントに出向くのも楽しいと思います。
大人、子供に関わらず、夢のあるイベントも盛りだくさんだと思います。
大人であっても、童心に帰って忍者体験もいい機会かもしれませんね。
また、この時期にイベントに参加し損ねた人も、全国各地のテーマパークなら1年中楽しめるはずです。
忍者のことを知るだけでなく、自分が忍者になってみるという体験もおもしろそうですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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